「2016年12月27日」の記事一覧

房州うちわ 期待の後継者 石山さん 修業3年

5工房で細々と作られている国指定の伝統的工芸品「房州うちわ」の作り手に、有望な後継者の卵が現れました。 南房総市本織の「うやま工房」の宇山正男さんに3年前に弟子入りした石山好美さんです。   房州うちわは、日本3大うちわとして知られ、竹をそのまま使った丸い柄が特徴だ。 最盛期は50軒ほどで産地を形成したが、扇風機の普及で需要が減り、いま実働しているのは南房総市で3工房、館山市で2工房のみだ。「作り手が高齢化し廃業も進んでいる。このままではどうなるか……」と、館山市の担当者は危機感を募らせる。   宇山さんはこの道約60年。 全工程を1人でこなせる職人だ。別の工房を定年退職し、自ら工房を開いて15年になる。 過去に2人の弟子を育てたが、家庭の事情などで去った。 その後は弟子入りを断ってきたが、石山さんは親と一緒に何回も足を運んで頼み込み、宇山さんが根負けした。   石山さんは京都の伝統工芸専門学校を卒業後、竹の垣根などを手がける京都府長岡京市の会社で7年間働いた。 出身地の木更津市に帰郷後、竹に関わる仕事を探していたところ、房州うちわに出会ったという。   弟子入りを認められてからは週1、2回、宇山さんの工房に通う。修業の身に収入はなく、アルバイトをしながら技の習得に励んでいるが、「この道でやっていきたい。竹にずっと関わりたい」と決意は固い。 今秋には、房州うちわ振興協議会が主催した全5回の従事者入門講座を、昨年に続いて受講した。   いま習得に努めているのは、竹を弓状にして、うちわ下部の輪郭を形作る技術だ。 この工程が、房州うちわ作りで最も難しいという。   宇山さんは今年、初めて石山さんを連れて山に入り、簡単には伝授しない材料の竹の選別法を教えた。 後継者として見込まれている証しだ。「さすが竹職人だけに筋はいい。もう少し修業すれば売り物が作れる」と期待を寄せている。  

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